カテゴリ:スタッフブログ / 更新日付:2026/08/03 13:04 / 投稿日付:2026/08/03 13:04
このたびの熊本県で発生した地震により被災された皆様に、
心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様が一日も早く安心した生活を取り戻されますことを、
心よりお祈り申し上げます。
こんにちは。
株式会社 髙栄クリエイトです。今回の地震を受け、
「旧法借地権で借地上の建物が地震で崩壊した場合は借地権もなくなるの?」
「建て直したいけれど地主が反対したらどうなるの?」
というご質問を受けましたので、
旧法借地権の実務について分かりやすく解説します。
① 地震で建物が崩壊した場合、借地権は消滅するの?
結論:借地権は消滅しません。
地震による倒壊や火災による全焼などは、法律上「建物滅失」として扱われます。
老朽化による自然な朽廃とは異なり、
災害による建物滅失によって借地権が自動的に消滅することはありません。
但し借地権の登記をしておらず、
建物登記によって借地権を第三者へ対抗している場合は、
建物が滅失すると対抗力を失う可能性があります。
そのため、建物滅失後は一定の要件を満たした掲示(滅失日・再築する旨など)を行う
ことで、一定期間は対抗力を維持できる制度があります。
② 建て直したいのに地主様が反対したら?
結論:地主様が反対しても、建て直しが認められる場合があります。
地主様との話し合いで承諾が得られない場合は、裁判所へ借地非訟を申し立て、
地主様の承諾に代わる許可を求めることができる場合があります。
裁判所は、
- ・借地契約の内容
- ・残存期間
- ・建物の利用状況
- ・土地の利用状況
- ・地主様・借地人様双方の事情
などを総合的に判断し、建替えを認めるかどうかを決定します。
つまり、「地主様が反対しているから絶対に建て直せない」というわけではありません。
③ 建替承諾料は必要?
結論:法律で一律に決まっているわけではありませんが、
実務では必要になるケースが多くあります。
法律には「必ず承諾料を支払わなければならない」という規定はありません。
しかし、
借地契約書に「建替えには地主様の承諾が必要」「建替承諾料を支払う」
という特約がある場合は、その契約内容に従う必要があります。
また、実務では地主様との円満な合意を図るため、承諾料を支払うケースが一般的です。
さらに、借地非訟によって裁判所が建替えを認める場合でも、
地主様へ承諾料に相当する金銭の支払いを条件として許可が出されるケースが少なくありません。
④ 契約書の内容によって結論が変わることもあります
旧法借地権では、契約書に「増改築禁止特約」があるかどうかも非常に重要なポイントです。
建替えを行う際には、
- ・契約内容
- ・建物の構造変更(木造から鉄骨造・RC造など)
- ・土地の利用方法
などによって、地主様の承諾や承諾料、借地非訟での判断にも影響することがあります。
そのため、「建物が全壊したから建て替えられる」「地主様が反対しているから建て替えられない」と一概に判断することはできません。
まとめ
旧法借地権では、地震で建物が全壊しても借地権が自動的に消滅することはありません。
しかし、その後の建替えや地主様との協議、承諾料、契約内容などによって対応は大きく変わります。
借地権は一般の不動産売買とは異なり、法律・契約・実務が密接に関係する分野です。
借地権や底地でお困りの際は、お一人で判断せず、お気軽にご相談ください。
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